「動的平衡モデル」解説してみた。
こんにちは。現役大学生兼猟師のエルクです。
今日はシェーンハイマーの動的平衡モデルについて。
一番動的平衡モデルについて面白いのは以前解説した福岡伸一先生の「新版 動的平衡」
他の著作も含めて、福岡先生は動的平衡に取りつかれてる感すごいです。笑
確かに生物の本質もついているように思われる、大変面白い理論であります。
なかなかわかりやすい説明がネットにないので挑戦しちゃいます。
そんなに難しい話ではないですので是非お付き合いくださいな。
まず1930~40年代に活躍したシェーンハイマー。
当時はまだDNAの二重らせんモデルも発見されていない時代。
そんな中、彼はマウスを用いて画期的な実験を行います。
最初にマウスを用意し、えさを与えます。
このエサがなんとも特殊なものでマウスに食べられたのちにマウスの体内でどのように動くかわかるというもの。
大方の予想ではエサからエネルギーが吸い取られ、余ったスカスカの部分が糞として排出されるというものでした。
まあ、我々が直観で考えてもそんなイメージですよね。
しかし結果は驚くもの。
与えたエサは分解され、マウスの体内に散らばっていき、体を構成する「部品」となっておりました。
そしてそれまで体を構成していた古い「部品」が分解され、糞として排出されていたのです。
つまり、我々のイメージ的には「生物=ロボット」で「餌=電源」、「糞=電源の残りカス」みたいな感じでした。
しかし動的平衡モデルで示されたのは「生物=ロボット」とすると「餌=新しいロボットの部品と電源」、「糞=古いロボットの部品と電源の残りカス」だということ。
言い換えればマウスの行っていたことは「餌を食べ、分解し、自分の肉体として再合成、そして肉体の古い部分を分解して排出」だったということでした。
外から見てても昨日と今日では変わらないマウス。しかし実は「取り込んで合成、そして古いのを排出」を絶えず繰り返すことによって昨日と同じ状態を保っていたのです。
ということは「絶えざる合成、分解を行うことで同じ状態を保っているもの」=「生物」といえるのではなかろうかと。
福岡先生のシェーンハイマーの動的平衡モデルのとらえ方は大体こんな感じです。
ここからは個人的な解釈。
生物が生きるとはある地点で川が流れるみたいなイメージでいいんではなかろうかと。
絶えず新しい水が来て、元あった水は流れていく。
そんなイメージです。
常に生物は直前の自分と違うんです。
逆に死んだ瞬間に合成も分解も止まるので川が水の流れないため池になるような。
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし」
最後までありがとうございました。