「羆撃ち」解説してみた。
こんにちは。現役大学生兼猟師のエルクです。
今日は以前紹介した久保俊治さんの「羆撃ち」
情熱大陸、プロフェッショナルでも紹介された日本最強の孤高のハンター、久保さんの半自伝。
狩猟に興味がある方々だけでなく、「食」「命」に興味がある方にもおすすめです。
あと犬好きな人にもおすすめかも。
それではざっくり解説していきます。
北海道の小樽近くで生まれ育ちった久保さん。日曜ハンターだった父に連れられ野山を駆け巡る少年時代を過ごされます。
そのころからの夢はライフルと猟犬を連れて陸上生態系の王者、羆(ヒグマ)を狩るハンターになることだったそう。
短大在学中、20歳になった際にライフルを所持し、本格的にハンターの世界へ。
大学卒業後も就職せずに狩猟一本で食べていく覚悟を決められ、羆の個体数の多い標茶(知床半島の南)に移られます。
集団で獲物を追うハンターが多い中、山の王者へのリスペクトから、常に一人で追うスタイルを確立。
一人、山の中でハンターとして順調に成長していく久保さん。
そんな中で以前から考えていた「猟犬を育てる」ことを決意。
何匹もの子犬を見ていく中で、圧倒的な才能を持つアイヌ犬、フチと出会います。
このフチが久保さんの世話もあり、二匹といない立派な腹心の猟犬へ。
一銃一犬。
そんな幼き頃からの夢の世界で羆との戦いに人生をかけた1人と1匹の青春の物語です。
本場、アメリカの狩猟スクールでの修行もあったり。
文字を追うだけで感じる、久保さんが感じた匂い、音。
フチの息遣い。
久保さんとフチの何にも代えがたい信頼と絆。
どこまでもリアルに、自分も森の中にいるように感じます。
命への責任、人の業。
フチと共に自然の摂理の中で生きたものにしか感じえない感覚の一端を読者も感じられる。
そんな類ない本です。
いかがでしょうか。
ぜひ一度手に取られてください。
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