エルク研究員の解説してみた。

現役大学生兼新米猟師。「人間は森での狩猟採集で進化したんだから、日常生活に狩猟採集民のライフスタイルを取り入れて行くと科学的にいいっぽいよ」ってブログです。要は狩猟採集民族的ライフハックみたいな感じっす。

「狩猟関係のおすすめ本」解説してみた。その1

こんにちは。現役大学生兼猟師のエルクです。

今日は「狩猟」に関する本をいくつか紹介していきます。

 

いつものような解説は少なめなのでそれぞれ後ほど個別にも解説やりますね。

狩猟をしたい方だけでなく、野生動物やが好きな方、生態学やフィールドワークに興味がある方にもおすすめかも。

 

 

それでは一冊目「羆撃ち」

 

 

 

 知床に生きる伝説のハンター、久保俊治さんの半自伝。

腹心の猟犬、フチと共に陸上生態系の王者、羆(ヒグマ)との闘いに一生をかけた最強の孤高のハンターの物語。

久保さんは狩猟の本場、アメリカの狩猟スクールで武者修行時に異次元の成績をたたき出し、情熱大陸やプロフェッショナルにも出演された誰もが崇めるハンター。

常に単独でヒグマに挑み、獲物を絶対に苦しめずに自然と一体化する久保さんの「猟」の息遣い、におい、恐怖心と歓喜、そしてフチとの絆を鮮明に、瑞々しく、リアルに伝える。

これより先に紹介できる本はないと断言できるような類ない名作です。

 

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二作目。「ぼくは猟師になった。」

 

 京大卒罠猟師、千松さんの作品。

羆撃ちとは打って変わって、少しほのぼのとした作品笑。

狩猟免許取得の流れから、おすすめジビエ料理のレシピまで。

漫画のよう劇的ではない、それでも面白おかしいハンターのリアルな日常が垣間見える作品ではないでしょうか。

 

 

 

次に三冊目。「獲物山」

 

 

 サバイバル登山家(獲物を狩り、魚を釣り、山菜を取りながらの登山)の提唱と実践を行う著者の写真集チックな作品。

登山等のアウトドアをされてる方におすすめ。

色鮮やかな写真ともに彼のハンター特有の命に関する倫理観や狩猟理論、登山理論の数々。

表紙の「人間が偉いのか」が読後に突き刺さってくる。命や食についても少し考えられる作品。

 

 

最後のおまけ「愛と幻想のファシズム

 

 こちらは小説。

カンブリア宮殿でおなじみ、村上龍の政治経済小説

独特のカリスマ性を持つ、カナダで狩猟の修行に明け暮れる日本人、鈴原冬二は北極圏で自殺するためにアラスカに来た相田剣介と出会う。彼ら二人は日本に戻り、冬二が狩猟から学んだ独自の弱肉強食理論を応用した政治結社「狩猟社」を設立。世界的な恐慌の中で日本が搾取される中、狩猟社は絶対的な権力を持つ多国籍企業との闘いに身を投じる。

 

僕が狩猟に興味を持つきっかけになった作品。村上龍ならではの吐き気を催すような描写と冬二の清々しいほどに圧倒的な「強さ」のバランスが絶妙。

この小説から学んだことは数知れず。

鮮烈で清々しく爽快、それでいて快楽的で蠱惑的な毒薬のような小説です。

いつか解説します。

 

いかがでしょうか。

「ハンター=動物を殺す残虐な人間」とのイメージを持たれることもありますが基本的に多くのハンターは野生動物への愛と尊敬にあふれています。

紹介した本を通じてそれを感じ取っていただけたら幸いです。

 

 

↓他のおすすめ

 

これから始める人のための狩猟の教科書

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狩猟入門 (NEW OUTDOOR HANDBOOK 20)

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